ベネトンジャパン株式会社は、世界的に有名なベネトングループの日本法人として、アパレル製品の輸入・販売業務を行っている。
同社の業務を大きく分けると、輸入〜入荷〜出荷の一連の流れを扱う「卸売業務」と、販売店での「小売業務」がある。基幹システムのIBM i (AS/400)は卸売業務を対象に稼動している。
同社は、1994年に他社メインフレームからIBM のAS/400に移行、その後、AS/400〜 IBM i を基幹システムとして主に卸売業務と卸・小売を含めた集計等に利用している。
Excelで作成したデータをIBM i の業務システムにアップロードすることにより入力を省力化したい、またIBM i データをExcel出力して自由に活用したい、という要望があり仕組みの検討を行った。
IBM i データをダウンロードできるBIツールもいくつか検討したが、自社仕様で自由に開発が行えるメリットを重視して、IBM i 開発ツールDelphi/400の採用を決定した。
堅牢なIBM i のセキュリティ特性を活用しながら、米国SOX法監査にも耐えられるセキュリティ機能が実現できることも、Delphi/400採用の理由である。
Delphi/400によるセキュリティ上のメリット
Delphi/400のクライアントサーバーシステムは、データベースサーバとしてIBM i を使用し、業務アプリケーションは各クライアントに配置する。Delphi/400には、以下のセキュリティ上のメリットがあるため、SOX法監査上も有利である。
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IBM i のデータベースに直接に入出力を行うため、IBM i の仕組みでデータアクセス履歴管理が可能。また、BIツールのように中間サーバにデータを落とさないため、情報管理が容易。
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IBM i のIDとパスワードでログインするので、ユーザープロファイルに基づくデータアクセス権限設定や、セッション管理が可能。
ベネトン本社はニューヨーク証券取引所に上場していたため、海外子会社であるベネトンジャパンでも2006年度中にシステム対応を含む米国SOX法の基準達成が必要となった。
イタリア、日本、米国の監査法人から、SOX法対応のポイントをヒアリングする事前監査を受けた結果、米国系の監査法人は、オープン系開発についてもIBM i と同レベルの厳格な管理を要求した。
Windowsのオープン開発管理は、特にJ-SOX施行前の2006年においては、IBM i の開発管理のような標準的な手法が確立されていなかった。
従って、Delphi/400のオープン開発の運用ルールの確立に焦点をあてて、SOX法対応に取り組むこととした。
SOX法対応では、「プログラムを本番環境に導入するまでのプロセス」が問われる。特に、特権IDの管理、職務分掌、変更管理などの観点が重要になる。