合鐵産業株式会社


総務部 システム担当
係長 柿本 直樹 氏
Delphi/400は、IBM i との連携が容易なため、既存のRPG、CL資産を流用して、効率的に開発できました。特に鉄鋼EDIデータの送受信では、IBM i と連携した一連の処理の自動化に成功しました。また、Delphi/400のExcel連携により開発した受発注管理用の各種帳票もエンドユーザーから大変好評を頂いています。
(柿本 直樹 氏)
会社概要
■本社所在地
 大阪市北区堂島浜2-1-9
■URL
 http://www.go-sun.co.jp
鉄鋼材の専門商社として事業を営む。特に、建築用の鋼材に関しては原料仕入から仕上げまで一貫して自社で加工を行い、製品の付加価値を高めている。近年は海外との取引も拡大中。また鉄スクラップの回収・販売を通じて資源保護にも貢献している。
形鋼 線鋼 タイロッド
Delphi/400で、社内の鉄鋼受発注業務を統一し、鉄鋼EDIシステム化も実現

合鐵産業株式会社は、建築・土木資材となる形鋼、釘やフェンスの材料となる線鋼、建築用のタイロッドなど、様々な鉄鋼製品の加工・販売を行っている。 多様化するお客様のニーズに応え、様々な業務・取扱製品に対応するため、会社統合を繰り返してきた。
このため、業務手順や管理資料の標準化が遅れており、担当者でないと業務の状況が把握できない、という課題があった。 そこで、ビジネスの基軸となる鉄鋼製品の受発注業務について、新システム構築により、社内の業務手順の統一をはかり、同時に事務の効率化を目指すこととした。
また、仕入先鉄鋼メーカーより、電話・FAXに変えて「鉄鋼EDI」による発注の要請があり、対応が必要となった。
これらの課題に対応するために、Delphi/400による受発注管理システムを自社開発で構築。 受発注業務手順の標準化と事務の効率化を達成することができた。
 
受発注業務の課題
業務手順を標準化し、事務効率を改善したい
鉄鋼EDIによる発注業務をスムーズに行いたい
解決方法
Delphi/400で全社標準の受発注システムを構築
Delphi/400の制御によりEDI処理を自動化
導入後の効果
入力作業や管理資料作成の効率化を実現
事務負担のない鉄鋼EDIデータ送受信を実現
受発注業務の課題
1.帳票様式の標準化と業務情報の共有
  システム導入前は、営業担当者が各個人毎に管理資料を作成・保管していることが多く、担当者以外に状況把握が困難なため、大きな人的なリスクがあった。
2.事務作業の効率化
  データ入力については、5250画面の制約により、項目数の多い表形式の入力などで不便が大きかった。またデータがExcelベースで個人管理されているため、会議資料等を作成する際にも多大な時間を費やしていた。
3.鉄鋼EDIによるデータ送受信
  鉄鋼業界には、メーカーとの取引を統一されたデータ規格で行う「鉄鋼EDI」がある。従来、受発注業務は、FAXや電話でのやりとりが中心であったが、取引先の鉄鋼メーカーからの要望により、「鉄鋼EDI」経由で発注する必要が出てきた。
開発ツール「Delphi/400」の導入
新しい受発注システムの構築にあたり、効率的な開発を目的として開発ツールの選定を行った。検討の結果、全ての条件を満たす開発ツールとしてDelphi/400を選定した。

選定ポイント Delphi/400の評価
IBM i との連携性 RPG、CLを簡単に呼び出せる
開発時間の短縮 DelphiとRPGの機能分担により開発効率アップ
IBM i データ取得 簡単にIBM i データをExcelにダウンロードできる
帳票様式の標準化と業務手順の統一
IBM i で発注、仕入、受注、売上を管理する「一般管理システム」(5250画面)は、従来より構築済みであったが、発注書や管理用帳票は標準化が出来ていなかった。今回、Delphi/400のExcel出力機能により、IBM i をデータベースとする各種帳票を開発した。その結果、担当者間で業務手順が統一でき、情報共有も進んだ。
事務作業の効率化
入力画面についても事務作業の効率化をはかった。
1.受発注明細入力 −5250画面制約からの脱却−
  新しい入力画面では、画面サイズの制約のない自由なレイアウトにより、使い勝手が向上した。例えば、従来の「受発注明細入力画面」では、項目数の多いサブファイルが3行の折り返しで表示され、見出し項目との対応関係がわかりにくかったが、新しい入力画面では、単行の表形式で表現できた。
2.受発注入力 −見積書データの入力−
  営業担当者が使用する見積書を統一のExcelフォーマットとした。Excelなので営業担当者は従来と変わらず受発注処業務が行える。新しい見積書は、各セルの位置をDelphi/400の受発注入力画面に合わせているので、ファイルのままドラッグ&ドロップすることで見積書の内容を受注明細として取り込むことができる。この仕組みにより、入力時間と入力ミスを削減することができた。
鉄鋼EDIによるデータ送受信
EDIデータ送受信を効率的に行うためには、データの作成から伝送までの一連の処理を自動で実行する必要がある。自動処理に対応した市販のソフトウェアは存在するが、価格が高価である。そこで、Delphi/400の機能を利用して、EDI伝送の一連のタスクを制御する仕組みを構築することとした。
【Delphi/400の機能】
・時刻監視機能により、定時にタスクを実行できる
・IBM i のCLをコールできる
・DLLを実行できる
・ファイル転送(FTP)を起動できる
発注データ作成から伝送までの具体的な処理の流れは、下図の1〜8のとおりである。Delphi/400を軸として自動化を実現した。
注1) EDI用データ:産業情報化推進センター(CII)の定める「CII標準ファイル」
注2) 全銀手順:全国銀行協会の定めるデータ交換プロトコル。金融取引に限らず、一般的な企業間データ交換手順としても利用されている。
導入効果およびユーザー評価
今回の新規開発により、入力画面の改善、出力帳票の標準化、鉄鋼EDIの自動化、の全ての目標を達成することができた。
事務面からは、入力画面の改善や鉄鋼EDIによる省力効果が大きかった。また、営業関連では、従来多大な時間を費やしていた会議資料の作成が、Excel帳票を利用して効率的にできるようになった。Excelでデータが簡単に出力できる点は、エンドユーザーから高く評価されている。また、若い世代からは、使い慣れたWindowsの操作感やマウス入力が好評であった。
今後の展望
今回の開発で、一連の受発注業務の主要部分の対応は完了したので、今後は、ユーザーニーズに基づき、きめ細かい部分の改善を行っていく。
具体的には、照会画面と帳票を中心にDelphi/400の開発を行う予定である。照会画面は、5250画面に比べ格段に見やすいものになるので、使用頻度の高いものからGUI化していく。 帳票については、Excel出力機能を利用して、ユーザーの一層のデータ利用を推進していく計画としている。