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2008_migaro_techreport_001   57 / 136

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55 【解決ポイント】  条件の統合と条件ファイルの組み合わ せ、Delphi での実装方法を確定するま でに、ユーザーからの情報収集に時間を 要した。 A関西流通センターとの連携  Delphi の入荷検品入力とIBM i の FTP 転送機能を活用し、入力終了と同 時に自動倉庫にデータが連携され、自動 倉庫への入荷動作がリアルに稼働する。 【解決ポイント】  自動倉庫へのデータ転送から動作する までのタイミングについて、そのロス時 間の調整にテストと時間を要した。 B自動発注FAX  FAX Press Server に、Delphi/400 の常駐JOB を待機させる。これにより、 基幹システムの発注入力で、発注データ を自動検知し自動FAX 送付を可能とし た。 【解決ポイント】  FAX Press の特徴である既定フォル ダにファイル(テキスト)を転送し、監 視機能を活用するうえで、Delphi で、 送付時にいかにデータをチェックし、連 携の不具合が発生しないようにさせる か、ポイントはこの実現にあった。 C営業実績の把握  各営業担当は、Excel 等のPC 関連ツー ルの操作は長けている。そのため、違和 感のないシステム構築を行う必要があ り、Delphi とVB Report の組み合わせ を選択した。  これにより、帳票出力だけではなく、 Excel 保存が可能となり、営業担当者の スムーズな稼働が実現できた。 【解決ポイント】  営業担当が実績把握するために、日頃 から使いなれたExcel と同等の操作性 で、基幹システムからリアル実績を把握 することがポイントであり、これを可能 にした。 D Delphi のタブ切替、画像表示機能  基幹システムの全般の画面構築基準に タブ切替を採用し、これまでの複数画面 遷移による情報確認のための煩雑なシス テム操作から脱却することができた。  また品目については、画像コンポーネ ントを使用した。これにより、品目の問 い合わせ時に製品が一目で判別でき、こ れまでのコード・品名の文字情報での確 認から、視覚による確認が実現できた。 【解決ポイント】  タブ切替は、タブ内での情報分類の方 向性の決定、検索対象のまとめ方で、必 須の情報とサブ情報の切り分けを行えた。 獲得したノウハウ・ ハウツウ・教訓  今回のシステム構築により獲得したノ ウハウ、ハウツウ、教訓を述べる。 【獲得Know How】 @ 量販店とのオンライン受注、支払い照 合の機能、および銘柄のノウハウ(文 字コード変換の特殊性) A 割戻し(契約された売上金額見合いの 値引き)処理のノウハウ B 受注から出荷までのタイムラグを極小 化するためのノウハウ(自動運転とプ リンタ制御) C DWH(データウェアハウス:DIAPLISM) へのデータ連携による、エンドユー ザー活用  ( 売上DB、仕入DB、受払DB、日別 得意先品目DB、日別品目倉庫DB、 月別在庫DB、月別利益集計DB、月 報DB、月別得意先品目DB) D 需要予測(過去3 年の全社売上実績に よる売上予測数の算出、全社品目合計 のバラ数量)のノウハウ E 自動倉庫(WMS)との、入荷・出荷・ 棚卸のデータ連携のノウハウ F 自動FAX 連携(FAX Press + SVF) の連携ノウハウ G 電子ファイリング連携(e-image + SVF)の連携ノウハウ 【獲得How to】 ・ 在庫更新ロジックの一元管理など、プ ログラムの構造化による生産性UP・ 品質確保 ・ 各種伝票発行の、コントロールマスタ のパラメータ制御による生産性UP 【教訓】  ユーザー電算室開発システムのきめ細 やかさ、現場への適合性の高さは、想像 以上であったこと。 開発経緯 1998.1 関西流通センター(新関西セン ター:自動倉庫)開設 関西流通センター向けシステム 稼働 三菱電機製RX7000/ α 900 の 導入 受注・出荷・売上・発注・入荷・ 仕入れ・在庫管理システムの大 幅見直し AUTO-FAX システム稼働開始 経理、給与システム稼働開始(ミ ロク情報サービス社製) 2000 システムの2000 年対応 2003.1 FAX システム拡張、電子帳票 導入 AS400/800(オンライン受注) 導入 <新基幹システム再構築> 2003.10 要件定義開始 2004.1 要件定義終了 2004.2 基本設計開始 2004.4 詳細設計開始 2004.8 詳細設計終了 2004.9 開発開始 2004.11 ステアリングコミッティにて 2005.7 本稼働予定 2005.11 本稼働 ユーザー評価と今後  エンドユーザーの評価と、今後の予定・ 計画を述べる。 【エンドユーザーの評価】 ・ 処理画面のGUI 化により、操作性の 向上が実現できた。 ・ 1 画面で、あらゆる情報を見ることが できるようになった。 ・ 画像や写真が画面で確認でき、文字情 報だけであったのが、直感的に判別で きるようになった。 ・ Excel やCSV 出力が容易であり、情 報分析がすばやくできるようになっ た。 ・ システムのスリム化により、業務処理 の改善ができた。 ・ IBM i との連携により、処理速度が速 くなった。 ・ 月次決算の短期化