76 セルの値で幅を設定できる。【図5】 �C先頭のシートを選択 　ワークシートは、WorkSheets［ワー クシート番号］.Select で選択できる。【図 6】 �D Book 名を指定して保存 　Book の保存は、SaveAs で、ファイ ル名や詳細パラメータを指定することが できる。【図7】 �E範囲を指定 　セルの範囲は、Range で指定するこ とができる。【図8】 �F罫線を出力 　罫線は、Range で範囲を指定し、出 力することができる。 　Borders.LineStyle で、罫線のスタイ ルを設定できる。 　Borders.Weight で、罫線の太さを設 定できる。【図9】 �Gセルを結合 　複数セルは、Range で指定して、 MergeCells で結合できる。【図10】 �Hシートを印刷 　ワークシートは、PrintOut で印刷す ることができる。【図11】 �Iシートをプレビュー表示 �J警告メッセージを制御 　Excel の警告メッセージは、 DisplayAlert で出力制御をすることが できる。【図12】 4 Excelのマクロ記録 機能を活用 　「Excel 操作テクニック」では、具体 的に、Delphi/400 でよく使うプログラ ム例を挙げてみた。だが、例にない Excel の動作を行いたいときはどうすれ ばいいのだろうか。 　Excel では、マクロで動作を記録して、 VB のソースとして調べることができ る。VB のソースはもちろんDelphi の ソースとは異なる。とはいえ、操作やプ ロパティは同じように扱えるため、十分 にDelphi のプログラムの参考とするこ とができる。 Excelのマクロ記録 　ここでは、前述の�Eの［範囲を指定］ を例に見ていこう。 . 最初に、Excel の［ツール］→［マク ロ］から［新しいマクロの記録］を実 行する。【図13】【図14】 . これで、マクロが記録状態となるので、 調べたいExcel の操作を実際に行う。 ここでは、A1 からC5 のセルを選択 して、Ctrl + C でコピーする。 . Excel の操作が終わったら、マクロ の記録を終了する。【図15】 VBのソースで確認 　では、マクロが記録されているので、 VB のソースで、この記録されたExcel の操作を確認してみよう。 . 確認するマクロを選択し、［編集］で 開けば、マクロのソースを見ることが できる。【図16】 　ソースを見てみると、A1 からC5 の セルの範囲はRange で指定されて、 Select で選択されていることがわかる。 また、コピーは、Copy というメソッド が使用されているのがわかる。【図17】 Delphiのソースに組み替え 　このソースを参考に、Delphi のソー スに組み替えていく。すると、�Eの［範 囲を指定］のようなプログラムを作成す ることができる。 　Excel の操作は、基本的に何でもマク ロに記録できる。そのため、参考となる ようなソースが見つけられないときに は、これらの調査を行って、独自にプロ グラムを作成することができる。少し応 用的な内容ではあるが、Excel のプログ ラムで詰まった際にはぜひ試してみてほ しい。 5 Excel2007への対応 　Excel2007 のPC で、xlsx 形式を指 定してファイル保存をしたいことがあ る。その場合、実行PC のExcel のバー ジョンがExcel2007 かどうかを判断す る必要がある。 　ExcelApplication のVersion で、 Excel のバージョンを取得/ 判断するこ とができる。 　各Excel のバージョンは、以下の通 りである。 ・2007 -‘ 12‘.0 ・2003 -‘ 11‘.0 ・XP -‘ 10‘.0 ・2000 -‘ 9‘.0 ・97 -‘ 8‘.0 または‘8.0‘a 　例えば、バージョンを判断してファイ ル名（拡張子）を設定する場合のソース を作成してみた。【図18】 　応用して組み込めば、これまでの作成 済のExcel 処理も、バージョンに対応 した汎用的な作りに組み替えることがで きるだろう。 6 まとめ 　本稿では、基本的なExcel の操作から、 応用的な調査方法まで説明してきた。こ れらを、Delphi でExcel を扱う際に、 リファレンスとして活用してほしい。 　具体的なコード例をコピーして使うの もよいし、また中身の仕組みがわかって くれば、自分で新しいExcel 操作の調 査もできるようになる。 　Delphi からのExcel の操作はたくさ んあるので、それらのテクニックをマス ターして、ぜひ自分用のExcel リファ レンスを作り上げてほしい。 M