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2009_migaro_techreport_001   12 / 80

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10 クライアントPC のスペックによる実行 レスポンスの格差が問題となった。 【問題点】 . プログラム変更に伴う、アプリケー ションの配布作業。 . クライアントPC の変更やトラブルに 伴う、アプリケーションの再配布。 . 実行レスポンスは、クライアントPC のスペックに依存してしまう。  このような問題を解決するために、メ タフレーム「Citrix XenApp」を採用し、 サーバーによる集中管理で、クライアン トPC に対する運用管理コストの削減を 行った。  図6 のように、アプリケーションは XenApp サーバー上で一括管理され、 各クライアントはサーバー上のアプリ ケーションを使用する。結果の画像のみ がクライアントに配信されるので、実行 レスポンスが改善される。【図6】  また、アプリケーション、BDE の導 入もサーバーのみでよいので導入作業に かかる負担も少なくてすむ。 【導入効果】 .運用管理コストの削減 .アプリケーションの保全 .実行レスポンスの改善 アプリケーション開発 ―RPG 開発した販売管 理システムのGUI 化 提案活動  システム再構築の提案を行う際には、 予算の関係等で全体の再構築が難しい場 合がある。しかし、既存のRPG をオー プン側からも使用できると、連動システ ムを作成することなく、既存のRPG シ ステムとの共存が可能となる。  これにより、お客様へのコストメリッ トのある提案が実現した。 開発体制  もともとオープン系の開発は、VB. NET ですべてのロジックをコーディン グしていたため、あまり生産性のよい開 発ではなかった。しかし、Delphi/400 の導入により、ストアドプロシージャの 代わりにRPG、CL でコーティングする ことができ、開発工数を大幅に削減する ことができた。  それと同時に、RPG 技術者をプロジェ クトに投入できるようになり、社内リ ソースの有効活用にもつながった。 開発事例:            RPG 開発した販売管理システムのGUI 化  図7 と図8 の通り、5250 画面で運用 していた販売管理システムを、VB.NET + Delphi/400 でGUI 化を行った。【図7】 【図8】  5250 画面は制限(80 文字× 24 行) があるため、項目数の多い画面を作成す る場合は複数の画面に分かれることとな る。オープン系の画面と比べると、非常 に入力しづらい画面であった。【図9】  画面の切り替えを行わなくても、1 画 面に多くの情報を組み込めるようになっ たことがGUI 化の大きな利点である。 【図10】 【GUI 化の開発方針】 @ 複雑なチェックロジックは、RPG で 処理を行う。 A コンボBOX やラジオボタンを使用す ることで、各種コードの選択を容易に 行えるようにする。 B キーボードだけの入力も行えるよう に、ファンクションキーやショート カットキーの設定を行う。 C ユーザー制御を組み込む。(色、初期 表示項目など)  RPG の活用に関しては、印刷関連、 更新関連は既存の資産が利用可能だった ため、DLL からのパラメータ部分とテー ブル名の書き換え程度で移行することが できた。  既存資産を利用したことで開発工数の 削減ができたこと、実績のあるロジック を使用することでテスト工数の削減もで きたこと、これらが大きなメリットと なった。 導入後のユーザー評価  GUI 化された販売管理システムにつ いて、導入直後は操作性の違いに戸惑わ れた様子だった。  運用していく中で操作に慣れてくる と、今まで複数画面に分かれていた情報 が1 画面で確認できることや、照会画面 からの情報をExcel に出力可能な点な どで、評価をいただくことができた。 Delphi/400 の 効果と影響  VB.NET とRPG を連携させる効果と して、以下のようなことがあげられる。 @開発工数の削減  新規に開発するロジックは、処理内容 に応じてVB とRPG の使い分けを行う ことで工数を削減できる。再構築の場合 は、既存資産を活用することで工数を削 減できる。 A社内リソースの有効活用  オープン開発でもRPG 技術者が参画 できるので、社内リソースをフル活用す ることが可能となる。 B AS400 のGUI 化提案  RPG 資産が活用できることにより、 既存ユーザーに対してGUI 化提案が容 易になる。  また、オープン開発を行っていく中で、 RPG 技術者にSQL のスキルが加わった ことが社内スキルの向上につながった。  今後の開発方向としては、AS400 + Delphi/400 を有効活用したオープンシ ステムの提案をさらに行っていく。それ と同時に、社内スキルの向上を図り、お 客様に満足していただけるユーザーイン タフェースの構築を目指す。  また、技術・ノウハウの蓄積を行うこ とで、生産性・品質の向上に努めていく ことで顧客満足度の向上を図る。 M