【DO!BOOK・ページリンク】
2010_migaro_techreport_001   12 / 84

BOOKをみる

10秒後にBOOKのページに移動します


10 Migaro.Technical Award 2010 ゴールド賞 Delphi/400で「写真管理ソフト」と「スプール ファイルのPDF化ソフト」を自社開発 寒河江 幸喜 様 日綜産業株式会社 電算室 室長 日綜産業株式会社 http://www.nisso-sangyo.co.jp/ 建設用仮設機材の開発、設計、製造、 販売、レンタルの会社。「建設労働 災害の撲滅」を目的に、“足場”を 中心とする仮設機材のメーカーとし て創業。仮設業界のリーディングカ ンパニーとして、さまざまな新しい 取り組みを行っている。 はじめに  従来の5250 画面のアプリケーション では画面や機能に制限があり、不便な面 が多い。  そこでDelphi/400 を導入し、まず費 用対効果の大きな2 つのシステム「写真 管理ソフト」と「スプールファイルの PDF 化ソフト」を自社開発した。 写真管理ソフト 「検収写真くん」 開発経緯  仮設機材などの商品が返却された際、 AS/400 に検収データを入力して、修理 が必要な商品や全損(修理不能)の商品 は、破損部分を撮影して検収写真として 添付、お客様に対して請求を行っている。  この業務を改善するために「写真管理 ソフト 検収写真くん」を開発した。【図1】 従来の問題点  検収写真は多い時で1 日300 枚以上 と大量なこともあり、作業が煩雑で、以 下のようなさまざまな問題点が発生して いた。 ● 機材センターから営業事務担当者へ の写真データ受け渡し方法は、メー ルでの送受信であった。そのため、 メールサーバー容量の圧迫・ネット ワークトラフィックが増加。 ● 写真データの保存や添付作業が大変。 さらに、保存場所が適切でないこと が多く、後から必要な写真を探し出 すことが困難。 ● 印刷は写真管理ソフトが必要な上に、 手作業で写真を見ながら現場ごとに仕 訳し、A4 サイズの用紙に写真を4 つ ずつレイアウトして印刷などの手間が かかる。 ● 検収写真と検収データ(AS/400)は リンクされておらず、突きあわせ作業 はすべて目視であった。また、写真の 信憑性に対する裏付けがシステム化さ れておらず、回収時に不利になること もある。 システムの追加/ 変更点  タスクの流れとシステムの追加/ 変更 点は、表の通りである。  営業店において、Delphi/400 のアプ リケーションを使用し、AS/400 に保管 している検収データと検収写真を自動で 印刷/ 保管できるようにした。【表1】 創意工夫した点  このアプリケーション作成にあたり、 以下のような点を工夫した。 ● JPEG とAS/400 の連携  AS/400 とマッチングできる修理情報 のキーを、JPEG( 画像データ) の EXIF 情報(付加情報)に持たせた。  このJPEG のEXIF 情報をDelphi/ 400 で読み込み、AS/400 上のデータと マッチングさせて、ファイルサーバー上 の検収写真(JPEG)とAS/400 の検収