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2010_migaro_techreport_001   43 / 84

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41 尾崎 浩司 株式会社ミガロ. システム事業部 システム3課 ●はじめに ●帳票レイアウト上での「計算項目」の活用 ●画像ファイルの取り扱い ●出力先プリンタの指定 ●XMLファイルをソースとした帳票出力 ●PDFファイルの作成 ●最後に 1. はじめに “帳票”を出力するには、どのような方 法があるだろうか?  IBM i ユーザーであれば、「OUTQ」 (スプール)を使用した帳票が一般的で あろう。また、以前からのDelphi/400 ユーザーであれば、「QuickReport」を 使用した帳票出力を行っている場合もあ るだろう。では、現在のDelphi/400 に バンドルされた標準レポートツールは何 であろうか? それは「Rave Reports」 である。  本稿では、このRave Reports を中心 に、帳票開発に関するノウハウをトピッ クス形式で紹介したいと思う。  なお、Rave Reports の基本的な使用 方法については、ミガロ. のホームペー ジに詳しく紹介しているのでそちらを参 照していただきたい。 Rave Reports 講座 https://www.migaro.co.jp/contents/ products/delphi400/tips/report/3_01 /index.html 2. 帳票レイアウト上での 「計算項目」の活用  Rave Reports の特徴は、QuickRepo rt 同様、Delphi/400 のDataSet を直接 使用できることである。  DataSet には、データベースのフィー ルド情報を保持しているため、各フィー ルドをそのまま帳票出力項目として、レ イアウト設計に使用できる。さらに、レ ポート側に「計算項目」を定義すること で、実体のフィールドと同様に、レイア ウト設計で使用可能になる。例えば、デー タベース上に「数量」と「単価」しかフィー ルドを持たない場合でも、「金額」フィー ルドを「数量×単価」という計算項目と して定義できる。  ここでは、この帳票レイアウトにおけ る計算項目を取り上げ、いかに活用でき るかを見ていこう。  最初は、作成手順である。Rave Repo rts の帳票レイアウト設計は、専用の「レ ポートデザイナ(Rave Reports Design er)」を使用して行う。【図1】  まず、作成するレポートにあるPara meters プロパティに、新規パラメータ Amount を定義しよう。このAmount が帳票で出力する計算項目となる。  次に、計算項目に使用する計算式を定 義する。ツールパレットから、CalcOp コンポーネントをレポートに貼り付けよ う。【図2- @】  CalcOp コンポーネントには計算式が 指定できるので、下記のように定義する。 【図2- A】 ・DestParam:出力用計算項目 (ここでは「Amount」を指定) ・Operator:算術演算子を指定 (ここでは「乗算」を指定) ・Src1DataField、Src2DataField: 演算を行うフィールドを指定 (ここでは「数量」「単価」の各フィー ルドを指定) Delphi/400: 帳票開発ノウハウ公開 業務に必須の帳票開発。Delphi/400 で使用できる帳票ツールや PDF ファイル出力連携など、帳票開発手法の具体例を紹介する。 略歴 1973 年8 月16 日生まれ 1996 年三重大学工学部卒 1999 年10 月株式会社ミガロ. 入社 1999 年10 月システム事業部配属 現在の仕事内容 ミガロ. 入社以来、主にDelphi/ 400 を利用した受託開発を担当している。