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migaro_tech2012   8 / 100

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6 打ち合わせをした。画像やアイコンも実 際に使うものを利用し、完成後のイメー ジがしやすい資料を作成し、打ち合わせ 時間の短縮を図った。 (3)ホームページビルダーの利用  Web 開発は、直感的な操作が可能な ホームページビルダーを利用した。 Web 開発に慣れるまで使用していたが、 HTML 等の記述方法が分かった後は、 テキストエディタでコーディングするよ うになった。 (4)HTML(画面)のパターン化  基幹システム(IBM i)の開発におい ては、既に基本的なプログラムパターン が完成しているので、一からプログラム を作ることはない。いくつかをプログラ ムパターン化し、それをカスタマイズし、 再利用している(サブファイル型入力、 非サブファイル型、照会、伝票印刷、メ ニュー等々)。Web 画面も同様に、いく つかの画面をパターン化し、利用するこ とで開発工数を削減できた。 (5)RPG ソース自動生成  JC/400 は、Designer よりRPG ソー スが自動生成される。自動生成された RPG ソースは、ユーザーがコーディ ングできる場所に と記載されており、 この間にロジックをコーディングする。 多少の慣れは必要であるが、慣れてしま えばプログラムが標準化できるため非常 に便利だ。また、開発生産性も日ごとに 向上できた。 (6)COPY 区とCALL の多用  COPY 区は、他のプログラムとの共 通ロジックとして使うことが多いが、 の間 にCOPY 区で記述することで、各プロ グラムで共通利用することはもちろんの こと、生成されたソースを見やすくする ことができた。  また、画面が次々と展開していくプロ グラムも、RPG であれば1 本のプログ ラムで作成できるが、JC/400 の場合は 画面展開の形によってはプログラムを分 ける必要がある。その際にCOPY 区を 使うことで、パーツ化し共通利用できる ので開発工数が短縮できる。  さらに、複雑なロジックは従来通り作 り慣れているRPG、ILE-RPG で開発し、 CALL で実行、実行結果のみをJC/400 のブログラムに戻してやることで、自動 生成されたソースを意識することなく開 発ができた。【図1】 (7)JC/400 標準コンポーネントの利用  日付選択などは、JC/400 標準の日付 コンポーネントを利用することで、開発 時間を短縮でき、それと同時に、見栄え と操作性もよくなった。 (8)他部門との協力連携  「利用規約」「セキュリティーポリシー」 については、システム部門で原案を考え、 管理本部に協力してもらい作成した。ま た、代理店へのシステムの説明では、営 業部門を対象に事前に説明会を開催し、 営業部門から各代理店に説明してもら い、順次申し込みをいただいた。 (9)ミガロ. のテクニカルサポートの活用  ミガロ. には、電話およびメールによ るテクニカルサポートがある。開発当初 は毎日のように電話し、サポートを受け た。即答いただけることが多かったので、 開発時間の短縮を図ることができた。 メールでは伝えづらいことも、電話で聞 いていただけるので、JC/400 を安心し て開発できる、非常に有益なサービスで ある。 3. 開発の工夫 (1) 基幹システムからWeb サイトが保 守できるメニューを開発  Web サイトのトップページの情報は、 基幹システム側で動的に変更できるよう にした。稼働後の保守は、できるだけシ ステム担当の負担にならないよう、営業 担当者が、5250 画面を使ってユーザー 登録や新着情報の登録・保守を行えるよ うにした。おすすめ商品の登録などは、 リンク設定も簡単に行える。【図2】また、 メニュー画面はWeb-EDI の画面と同じ 画面配置にし、管理しやすくした。【図3】 (【図4】公開したWeb-EDI メイン画面)。 (2)デジタルカタログとのリンク  12 月に発刊された「総合カタログ」は、 Web からデジタルカタログとしても閲 覧できる。Web-EDI上で商品名をクリッ クすると、その商品のデジタルカタログ のページにリンクできるようにした。こ れは、JC/400 のRPG ロジックのみで 作成できた。【図5】 (3)注文機能の表示・非表示  代理店によっては、専用EDI のほう の「注文機能」を使うので、Web-EDI の「ご注文」ボタンを間違えて押さない よう非表示にしてほしいという要望が あった。そこで、ユーザー登録の際に「注 文機能を使う、使わない」を登録するよ うにし、「使う」の場合だけ「ご注文へ 進む」ボタンを表示するように、ユー ザーごとの機能制御を行った。 (4) カーソル制御  在庫照会画面では、商品コード(全品 7 桁)の7 桁目が入力されると自動的に 品名と在庫情報、出荷場所などを画面表 示し、カーソルは次の商品コード欄に移 動する。これも作業者の操作性をよ くさせるためで、JC/400 Designer の 「Autosubmit」の機能とRPG ロジック だけでカーソルを制御した。 (5)在庫有無のロジック  在庫は数量ではなく、ホテル予約の空 き室表示と同じように「○(あり)」「▲ (少ない)」「×(なし)」で表示する。こ の定義の○と▲の設定が非常に重要で、 ロジックは現在の在庫情報と直近の販売 実績から基準を決め、自動計算し在庫判 定する。JC/400 は、基幹システムのデー タを使えるので、メンテナンスは一切不 要である。Web 専用のデータベースを 作る必要もない。 4. 代理店と社内の評価  「Web-EDI」サイトは、2011 年11 月 にβ版として試験運用を開始し、12 月 にカタログ発刊と同時に正式公開した。 そして、4 カ月で200 社を超える申し込 みをいただき、「電話しなくてもWeb で在庫確認できる、また在庫確認した商 品をそのまま注文もできるので便利に なった」「注文した商品の出荷状況が確 認できる」「在庫問い合わせの電話対応 が減った(社内)」と代理店、社内から も高い評価をいただいている。