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46 Migaro Technical Award 2008 シルバー賞 Delphi/400を利用したWeb受注システム 飯田 豊 様 東洋佐々木ガラス株式会社 経営管理部 情報管理課 課長 東洋佐々木ガラス株式会社 http://www.toyo.sasaki.co.jp/ 資本金1 億円・従業員数約510 人 で、拠点数は7 箇所。その間をイ ンターネットVPN で結んでおり、 うち4 箇所が営業拠点である。 当社は、2002 年に東洋ガラスのハ ウスウェア部門と佐々木硝子が統合 した会社である。自社ブランド製品・ オーダーメイド製品・輪出向け製品 を取り扱っている。 製造方法として、大量かつ安定した 品質のマシンメイド品から、職人が 手造りする高級ハンドメイド品があ り、双方の製造販売を行っている。 【図1】 アプリケーションの 開発経緯  東洋佐々木ガラス株式会社の受注方式 は、EDI が5% で、残りの95% がFAX によるものである。当社の顧客数は 2000 社を超え、製品点数も多いうえ、 得意先数は増加傾向にあり、受注工数の 増加が問題になっていた。  この処理を合理化するため、2005 年 からシステム投資を行い、次のような取 り組みを行ってきた。その延長線上に、 今回のWeb 受注システムがある。 @電子帳票の導入  (2006 年4 月導入)  出荷処理後の伝票および請求書のファ イリング工数削減のため、電子帳票を導入。 A FAX サーバーの導入  (2007 年8 月導入)  FAX サーバーを導入することにより、 受注FAX をイメージデータとして蓄積 し、受注処理はそのイメージデータを見 ながら行うこととした。これにより、 FAX 用紙のファイリング時間の削減、 機器の保守費用、FAX 用紙代の削減が 可能となった。【図2】  受注担当は2 画面にし、片方にFAX イメージを表示し、もう一方にIBM i の出荷指図画面が表示されるようにし た。  受注FAX をイメージデータとするこ とで、FAX 受信拠点と受注作業拠点が 同一である必要がなくなり、受注入力工 数の最適化が可能となった。さらに、出 荷回答のFAX 返信を、システムが自動 処理で行うことで、それに関わる作業時 間が短縮された。  なお、FAX サーバー導入にあたって は、FAX 機器の老朽化が進み更新時期 であったこともあり、上記のような改善 が期待できたためにシステム導入を実施 した。 B受注センターの作成  (2007 月4 月実施)  システム導入のため受注業務に特化し た部署を設置し、得意先との契約単価の 整備・運賃契約の見直しなどを行い、よ り効率的に運用できるように業務改善を 行った。【図3】 アプリケーション開発で 苦労した点  今回のWeb 受注では、得意先に対す るサービス向上として、在庫照会・製品 画像およびスペックデータの提供・出荷 状況報告などを実現した。  当社の合理化としては、得意先からの 受注をデータ化し、入力工数の削減を テーマとしている。【図4】【図5】  開発にあたり、次の点を注意した。 1. セキュリティの確保  安全にデータを交換する方法として、 SSL 通信でワンタイムパスワードが利 用できることを前提とした。アプライア ンス製品やキャリアが提供するサービス を比較したが、当社の要件に合致したの