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2009_migaro_techreport_001   52 / 80

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50 尾崎 浩司 株式会社ミガロ. システム事業部システム3課 Delphi/400を使用したWebサービス アプリケーション インターネット技術を応用し、XML 処理を行う というとたいへん敷居が高く感じる。 実は、Delphi/400 を用いると それらは容易に使用可能である。 ●Webサービスとは ●SOAPとREST ●SOAPの使用方法 ●RESTの使用方法 ●最後に 略歴 1973 年8 月16 日生れ 1996 年三重大学工学部卒 1999 年10 月株式会社ミガロ.入社 1999 年10 月システム事業部配属 現在の仕事内容 ミガロ.入社以来、主にDelphi/400 を利用した受託開発を担当している。 Web サービスとは  Web サービスとは、インターネット の技術を活用し、遠隔サイトにあるアプ リケーションの機能をネットワークを通 じて、自社アプリケーションから利用で きるようにしたものである。  インターネットが発達したおかげで、 現在では有用な情報が容易に取得できる ようになった。だが、従来のWeb アプ リケーションでは、取得した情報をその まま自社のアプリケーションに取り込む ことができなかったため、自社アプリ ケーション自体が有用な情報を直接活用 するということは難しかった。しかし、 Web サービスの普及により、企業の枠 を超えた情報の連携および活用が可能に なった。  一例を挙げると、従来であれば「乗換 案内」のような路線情報を提供するサイ トを使って、使用した路線の交通費をブ ラウザで確認し、その結果を自社の出張 精算システムに手で入力するといった手 順が必要であった。しかし、路線情報サ イトのWeb サービスを使用することで、 直接、出張精算システムと連携すること が可能になったのである。  つまり、使用した路線を指定すると、 自動的に交通費を出張精算システムに登 録するといったことができるわけだ。し かも、路線情報を提供するサイトは常に 最新の運賃情報を提供しているため、自 社アプリケーションでは、運賃マスター といった情報をまったく管理する必要が ないというメリットもある。  このようにWeb サービスを使用する ことで、自社のアプリケーションの利便 性を大きく向上させることができるので ある。  では、Web サービスは、どのように して、システム間の連携を可能にしてい るのだろうか? 従来のWeb システムで は、人がサイトにアクセスして処理結果 をブラウザで見るのに対し、Web サー ビスでは、プログラムがサイトにアクセ スして処理結果をXML 形式で受け取る というのが特徴である。  インターネットの技術を応用して、 XML で処理を行うというとすごく敷居 が高いような話にも思えるが、実は Delphi/400 を用いると、これらを容易 に使用することが可能である。本稿では、 具体例を挙げながら、Delphi/400 を使 用したWeb サービスの活用方法につい て触れていくこととする。 SOAPとREST  Web サービスを使用するにあたって、 Web サービスを提供しているサイトを 調査すると、おそらく使用方式に 「SOAP」あるいは「REST」といった 言葉がでてくるであろう。  SOAP とは、Simple Object Access Protocol の略で、SOAP メッセージと いうXML によってメッセージ交換を行 う方法である。  対して、REST とは、Representational State Transfer の略で、HTTP のGET メソッドを使って指定されたURL にア クセスすると、XML が返ってくるとい うものである。