【DO!BOOK・ページリンク】
2010_migaro_techreport_001   30 / 84

BOOKをみる

10秒後にBOOKのページに移動します


28 でも述べたが、当社の取引先管理という のは、書類のために担当者が振り回され 無駄な労力を使っている。そこにDelphi /400 を使って「取引稟議書」「取引先カー ド」「取引先コード申請書」がi5 でデー タベースを共用し一元管理できるように なればどれだけユーザーの負担が減るこ とか。  早速「取引先管理システム」の開発チー ムを発足し開発着手するわけだが、 Delphi の開発ができる者は彼女1 名し かいない。その彼女はRPG は分からな いので、私からのプログラム仕様書待ち となる。  その他に、一貫してRPG での開発を 行ってきた上司に、データベース設計と システム全体像についてのアドバイスを 依頼。  上司の思い描くイメージを私は咀嚼 し、Delphi/400 で開発する彼女へそれ を伝える橋渡し役を担った。  当初私は、Delphi/400 でインター フェース部分をつくり、パラメータの受 け渡しでCL やRPG プログラムを動か すつもりでいた。そのためにDelphi /400 とCL/RPG の連携をいかにスムー ズに行うか、に頭を悩ませていた。  データベースの更新処理を行う部分 で、レコードを呼び出した後にキー フィールドの内容が変更される場合のレ コード取得方法をどうするか? どうに も行き詰まった私は彼女に相談した。 「Delphi でレコードのアップデートがで きますよ」  RPG のようにキーでCHAIN してと いうことではなく、1 レコードそのもの がキーのようなDelphi ではキーフィー ルドの内容が変更されても問題がないの だという。  以後私は一人で抱え込むのを止めた。 4. 取引先管理を Delphi で一元化  メンバーに対し適切な仕事の配分を行 うことにより、取引先管理システムは 着々と進んでいった。また、当初予定し ていたサブプログラムが大幅に減った。 これはDelphi/400 でできる部分のサブ プログラムが不要になったためである。  こうして2010 年の初夏。我が部内と 管理部署および営業部署の上層部でお披 露目を行い、忌憚のない意見を頂戴し修 正を行った。  構想から数年を経て今ようやく、ユー ザーの負担を軽減するという第1 の目標 はクリアした。今後ユーザーからの声を 反映してまた、メンバーへの仕事の配分 を上手く行い、よりよいものに育ててい きたい次第である。 M 森定興商株式会社(詳細) 1927 年(昭和2 年)5 月に「森定雄商店」と して鉄鋼販売業をスタート。戦後の1950 年(昭和 25 年)からは鋼管ならびに一般鋼材の販売を行い、 1964 年3 月に「森定興商株式会社」に商号変更し た。 現在は、パイプ各種・鋼材・建材・住宅機器など の卸売を行う商事部門、大径溶接鋼管・異型管・高 欄・防護柵・鋼構造物の製造を行う生産部門、住宅 分譲・テナントビル・駐車場経営を行う不動産部門 から成る。 グループ会社として、「森定不動産(株)」「愛知亜 鉛鍍金(株)」「エフエムレーリング(株)」「金子産 業(株)」がある。