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migaro_tech2012   40 / 100

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38 中嶋 祥子 株式会社ミガロ. RAD事業部 技術支援課 顧客サポート ●はじめに ●InstallAwareの基本操作 ●dbExpressでのポイント ●BDEでのポイント ●Delphi/400インストーラの呼び出し ●補足および注意点 ●まとめ 1.はじめに  Delphi/400 を使用したクライアント サーバ型アプリケーションを配布する場 合、運用端末には、アプリケーションファ イル(exe など)や使用しているBDE、 dbExpress といったデータベース接続 に必要なファイル等を配布する。  本稿では今回、それらファイルの配布 とDelphi/400 運用版のインストールを 行う方法を、Delphi/400 Version2007 以降のバージョンに付属しているインス トーラ作成ツール「InstallAware」を 用いて実現する方法を紹介する。 2.InstallAwareの 基本操作  まずは、InstallAware の一般的な操 作方法を簡単に説明する。  InstallAware を起動した状態が図1 である。初回は、プロジェクトウィザー ドが起動する。起動しない時には、メ ニューの[ファイル|新規|デフォルト のプロジェクト]から表示することがで きる。【図1】  「プロジェクト名」と保存先の「Project フォルダ」を指定し、[OK]ボタンを 押すと、作成画面に移動する。  画面構成は左にツリーメニューがあ り、右がそれに対応した設定画面となっ ている。それでは次項から、必要最小限 の設定項目について、ツリーメニューを 上から順に説明していこう。 2-1. アプリケーション情報  アプリケーション情報では、インス トーラの基本情報を設定する。図2 は「プ ロジェクトのプロパティ」画面である。 【図2】  プロジェクトウィザードで指定したプ ロジェクト名が「製品名」に表示される。 「ターゲットフォルダ」はデフォルトで $PROGRAMFILES $\ $TITLE $となっ ている。このターゲットフォルダは、後 述するがファイルの配布先指定時のフォ ルダになる。  具体的には、InstallAware は配布先 のフォルダを指定する場合には、$と$ で囲まれた予約語で行う。 $PROGRAMFILES $も$TITLE $も予 約語であり、$PROGRAMFILES $ はC:\Program Files フォルダを、 $TITLE $は製品名を指す。つまり、製 品名がSampleInstaller とすると、ター ゲットフォルダはC:\Program Files\ SampleInstaller となる。なお、もちろ ん予約語を使用せずに、値をC:\Migaro のように固定値とすることもできる。  その他、フォルダを指定するいくつか の予約語を図3 に示す。【図3】 2-2. セットアップ・アーキテクチャ  セットアップ・アーキテクチャでは、 アプリケーション等の配布するファイル を指定する。図4 は「ファイル」画面で ある。【図4】  画面は4 つに分かれており、ファイル の指定は画面上部の@Aから行う。また 配布先は、画面下部のBCになる。 InstallAwareを使った Delphi/400運用環境の構築 インストーラ作成ツール「InstallAware」。ファイルの配布から、Delphi/400 の インストーラを呼び出す方法までを紹介する。 略歴 1968 年02 月23 日生 1990 年奈良女子大学家政学部卒 2002 年株式会社ミガロ. 入社 2002 年11 月RAD 事業部配属 現在の仕事内容 お客様からのDelphi/400 に関する 技術的な質問や問い合わせに対応し ている。また、メールマガジン 「Migaro News」やホームページの Tips など、開発に役立つ情報も担 当している。