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migaro_tech2013   34 / 100

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32 2:納品 (商品が本部に到着後、本部で店舗に配賦する伝 票を作成し、プライスを付けて発送) 3:直送 (商品をメーカーから直接店舗に発送)  例えば「2:納品」の場合、本部での 納品作業が発生し、作業人員の確保が必 要となる。作業予定を立てられるように するため、本部への「納品日付」と店舗 への「商品到着日付」を設定した。また、 メーカーより納期が確定した場合は「納 期確定」の表示を可能にした。  「納入区分集計のアウトライン」では、 各ファイルの関連を示している。【図4】 5.システムの効果と 今後の展望  発注システムは、全社システムの上流 部分に当たる。そのため、新システムに よりデータが正確に区分されて登録され ることにより、他のシステムに対しても 非常に有益な改善となった。  例えば、店舗システムへの画像や商品 情報の供給がスムーズになった。さらに、 発注システムの入力部分の完成により、 全社でのデータ共有化が促進されてき た。仕入のワークフローでは、発注シス テムから店舗システムとの関連づけを 行っている。  今後の展望としては、従来の発注シス テムはバイヤーのみのためのシステムと 見られていたが、新システムではバイ ヤーのみではなく、アシストする担当者 との発注情報共有がさらに重要になって きている。現在は入力部分が完成したと ころだが、今後、出力系などの周辺モ ジュールや、予算管理・配分の仕組みの 改善を図っていく予定である。 M を直接サーバーに保管するのではなく、 保管前にデータを圧縮するようにした。 画像を圧縮するコーディング方法につい ては、ミガロ.サポートに助言を得た。 ・商品の色による分類  今回、商品の色についても検討した。 色コードは、商品分類のキー項目とせず、 商品の情報項目として色展開がわかるよ うな登録方法とした。  理由は、色コードで商品を分類した場 合、商品マスターのレコード数が増加し すぎること、および色に対応した区分け 作業が発生し業務に混乱をきたす可能性 があったことによる。このため、色によ るコード化はあえてせず、色展開を商品 情報として見せる形にとどめた。 ・発注状況管理  次に、発注システムで店舗に商品を供 給するまでの「状況」を説明する。発注 システムに「状況コード」を追加し、以 下のように意味付けをした。【図3】 0 仕入検討中:商品が投入される 1 発注入力へ追加: 予算範囲内であれば発注登録 2 配分準備: 配分編集画面で店舗への配分を検討 3 配分:配分が決定 4 削除:取り消したい場合に選択     (状況が0、1、2 のとき取消可能) 5 伝票発行:伝票発行レコード 6 店舗へ: レコードが店舗に渡り仕入が発生する ※ 0 と1 の違い:0 には発注番号がなくブランク である。1 になると発注番号ができる。 ・納入区分管理  次に納入区分について説明する。納入 については、前述したように従来はメー カー直送のケースが大半であったが、海 外メーカーとの取引の増大やその他の事 情により、一度本部に納入し本部から各 店舗に商品を発送するというケースが出 てきた。  納入方法は、以下の3 通りのケースに わかれる。 1:経由 (事前に伝票とプライスをメーカーに送ってお き、商品にセットして本部に納入。その後、本 部から店舗に発送)  「従来できていた機能がDelphi では できないのでなくします」では許されな かった。機能を失うことなく、さらに使 い勝手のよさを追求していくために、ミ ガロ.サポートデスクに相談することが しばしばあった。  例えば、従来のVB システムの入力画 面では、表と組み合わせてコンボボック スを使うことができた。Delphi/400 で 多用したStringGrid 自体にはコンボ ボックスの機能はないが、表のある項目 に達したらコンボボックスを表示する方 法について知りたかった。  サポートデスクに問い合わせ、回答を 得ることで、技術的な問題を解決するこ とができた。ミガロ.はサポート体制が 充実しており、サポート担当の方には深 く感謝している。 4.発注システムの 改善内容  新しい発注システムでは、以下のよう なさまざまな改善を行った。【図1】【図2】 ・バイヤーへの情報提供  従来は、発注した商品は直接店舗に配 送されることが普通だったが、最近は海 外メーカーからの仕入れが増えた。一度 本部に商品を送り、本部から店舗へ商品 を発送するというパターンが増え、物流 の形態が変わってきた。  これに伴い、バイヤー(買付担当者) が納期情報、発送状況、メーカーへの返 品、値引、売上状況、6 か月先までの仕 入状況を把握できるようにした。 ・マスター情報  発注システムは商品情報の入り口とな る。マスターデータを正確に区分して登 録できるようにした。 ・商品画像データの登録  商品画像を、デジカメからファイルシ ステムにスムーズに保管できることが要 求された。  VB にはドラッグ&ドロップで画像を コピー&ペーストできる機能があるが、 Delphi にもImage コンポーネントで画 像を貼り付ける機能があり、これを利用 した。  また、画像関係ではデジカメのデータ