導入事例

株式会社魚国総本社

管理本部総合企画室
副室長 岩井 高弘 様

お客様に常駐して給食サービス事業を展開している当社にとって、各事業所から社内システムへアクセスするためにWebシステムの構築が鍵となります。
Delphi/400によるIBM i のWeb開発を段階的に実行し、開発した3つの業務システムにより求めていた機能や開発生産性を確認できました。 Delphi/400は柔軟性が高いため、今後もいろいろな用途に応用していくことを考えています。

会社概要

会社名 株式会社魚国総本社
本社所在地 大阪府大阪市西淀川区竹島4-1-28
URL http://www.uokuni-s.co.jp
2014年に創業100周年を迎える同社は、企業の食堂や学校給食、病院やシルバー・福祉施設などの食事サービスを展開。全国の事業所は2,400ヶ所以上を数える。
「お客様がうれしい 私たちもうれしい」をモットーに食を通じたお客様の満足を目指している。
株式会社魚国総本社

Delphi/400の導入により、全国に多数展開する事業所のシステム化にとって必須の IBM i Web化開発手法を確立

全国の企業、病院、学校、官公庁などを対象に給食サービス事業を展開する魚国総本社。同社にとって、給食を提供するお客様のオフィスや建物の一つ一つが、「事業所」となる。 同社はS/34以来のIBM i (AS/400)ユーザーとして、IBM i 上で販売管理システムを稼働している。お客様社内に展開する各事業所からは社内ネットワークにアクセスできないため、販売管理システムを利用できず、日々の売上データをFAXやメールで報告し、本部にて登録などの手作業が発生していた。

この問題を解決するため、 同社ではWeb化の取組みを開始。Delphi/400により次々に3つのシステム開発を実施し、IBM i でのWebシステム開発手法を確立することができた。

業務面では、当初の目的どおり各事業所からのIBM i 利用に加えて、一部の仕入先からインターネット経由でIBM i と連携して食材発注を行うWeb発注システムもリリースすることができた。

  • 課題

    ・事業所やお取引先からIBM i に直接連携できない
    ・IBM i Web化開発手法が確立できていない

  • 解決方法

    ・IBM i Web化により、社内ネットワーク外からシステムを利用
    ・IBM i Web化ツールとしてDelphi/400を導入

  • 導入後の効果

    ・事業所やお取引先からIBM i と直接連携する
    ・Delphi/400によるIBM i Web化開発手法を確立


開発ツール「Delphi/400」によるIBM i Web開発の経緯

全社のシステムなどを統括する総合企画室では、専門知識が不必要で効率的にIBM i のWebシステムを開発するためのツールを検討。 開発ツール選定にあたり、Delphi/400を含め2つのツールを比較した結果、機能面とサポートの安心感を評価してDelphi/400を選択した。 最初に開発したのは、事業所から本部への食材発注システムである。 各事業所の献立プログラムと連携し、メール機能と連動してIBM i 発注ファイルの更新まで行うシステムをDelphi/400で開発。 この開発により、Delphi/400で開発を進めていく目途をたてることができた。

次に、Web食材発注システムを開発した。本システムは既存のEDIシステムに代わるもので、仕入先がユーザーとして利用する。 この開発により、Delphi/400のWeb開発の基本と、ファイルアップロード・ダウンロード機能およびPDF印刷機能の開発手法を確立できた。 3番目に、各事業所から日々の売上・請求・入金等を報告するWeb日報システムを開発した。 本システムは、画面数、対象事業所数、対象ユーザー数等の全ての面で開発規模が大きく、今後もDelphi/400で全社向けの本格的Web開発を行っていけることが確認できた。

  • 1.食材発注システムの開発

    − Delphi/400の評価 −

    Delphi/400の開発手法と開発効率を確認

  • 2.Web発注システムの開発

    − Web開発機能の検証 −

    通常の入出力機能に加え、ファイルのアップロード・ダウンロード、PDF印刷機能を確認

  • 3.Web日報システムの開発

    − Web開発規模の拡大 −

    開発対象画面数や対象ユーザー数・事業所数を拡張して、全社的なシステムとして展開できることを確認


1.食材発注システム
 − Delphi/400の評価 −

Delphi/400導入に先立ち、Delphi/400評価版を利用して、食材発注システムの開発を行った。 各事業所の栄養士が作成した献立に基づく食材データは本部(食品部)に集約してから、仕入先各社に食材の発注を行っている。 本システムは、「各事業所から食品部」への食材発注を範囲とし、IBM iと直接接続できない事業所からでも、「Delphi/400」+「メール機能」+「IBM i へのアップロード」により発注データの登録作業を省力化した。

  • (1)食材登録画面の入力

    食材登録は、メニュー作成システム(献立から食材発注量を計算)からのデータ取込み、 または登録画面から個別に食材のコード・数量等の情報を入力することにより行う。

    食材登録画面

    食材登録画面

  • (2)食材登録結果の送信(IBM i DBの更新)

    食材登録画面で入力した食材発注データは、メールの添付ファイルとして作成され、事業所から食品部へメール送信することで、食材発注処理は完了する。食品部でメールを受信すると、添付ファイルをIBM i のデータベースにアップロードする仕組みも構築した。

    本システムにより発注データがIBM i に直接更新されるため、FAX 送信やデータ入力などの事務作業を省力化できた。現在は、印刷機能などを追加し、安定稼働している。また、システム開発をとおして、Delphi/400の可能性を確認することができた。

    食材発注システム概要図

2.Web発注システム
 − Web開発機能の検証 −

次に開発したのは、食材のWeb発注システムである。 各事業所からの食材発注データは、食品部で仕入先毎に仕分けし発注処理を行う。 従来、一部の主要仕入先との間で、SIベンダー製のEDIシステムを使って発注業務を行っていたが、内製のWeb発注システムへのリプレイスを決定。 Delphi/400付属のVCL for the webでWeb開発を行った。本システムは、仕入先企業が従来のEDIシステムに代わって利用するもので、以下の機能がある。

  • (1)仕入先基本情報登録

    仕入先企業の住所・担当者名等の基本情報を登録する。

  • (2)発注データ取り込み

    仕入先各社は、本画面から、自社向けの食材発注データを取得する。 発注データはcsvファイル形式でダウンロードできる。発注データとして、伝票番号、納品日、納品先、食材内容、数量など発注に必要な情報が含まれており、仕入先はこのデータの指示に従い納品を行う。

    受注データ取り込み画面

    受注データ取り込み画面

  • (3)請求情報登録

    仕入先企業は、月単位で発注食材に対する請求を行う。従来は請求明細をOCR用紙に記入することで請求処理を行っていた。本Webシステムでは、請求情報の登録方法として、①csvファイルの取り込み ②前月請求データの取込みと補正 ③個別入力 の3種類を提供した。登録した請求情報は、直接IBM i にアップロードされる。 請求データに基づき、PDFの請求書印刷機能も提供した。

    本システムにより、既存のEDIに代わる内製のWeb EDIシステムを仕入先に提供し、請求書印刷等の追加機能も盛り込むことができた。 また、狙いとしていたWebによるデータのアップロード・ダウンロード、PDF印刷の各機能の開発手法を確認することができた。

    Web発注システム概要図

3.Web日報システム
 − Web開発規模の拡大 −

各事業所は、日々の売上を営業日報で本部に報告している。この日報をWebから登録できる仕組みをDelphi/400で開発した。事業所からの報告に必要な各機能は、メニュー画面にボタン形式で配置した。

本システムはユーザー要求に対応し、様々な工夫を行った。
・ 月内の任意の日付の日報データを確認・修正
・ 1件毎の個別登録または表形式の一括登録による売上入力
・ お客様に提出する請求書の作成
・ 「営業日報閲覧」画面で、データの印刷やcsvデータダウンロード

本システムにより、従来手書きで作成していた営業報告の省力化は勿論、事業所毎の日々の売上データがIBM i に直接登録されるため、本社経理部門の事務効率化も実現することができた。

本システムは、「売上」、「請求書」、「営業日報閲覧」など機能種類においても、利用ユーザー数においても、先に開発したシステムより開発規模は大きい。このため本システム開発をとおして、Delphi/400による本格的なWebシステム開発が可能なことを実証することができた。

Web日報システムメインメニュー

Web日報システムメインメニュー

Web日報システム概要図

導入効果と今後の展望

業務改善効果としては、実際にシステムを使用する各事業所や仕入先会社の効率改善だけでなく、請求データや売上報告データがIBM i のデータベースに直接更新されることによる、経理部門でのデータ手入力の省力化効果が非常に大きかった。 また、開発面では、実際の業務システム構築をとおして、Delphi/400のWeb開発機能を当初の狙いどおり確認することができた。
今後のDelphi/400開発予定としては、IBM i に保有する売上等のデータを営業部門で分析するための照会機能を提供を考えている。 また、Delphi/400システムの利用部署拡大、Delphi/400開発担当者の拡大など、Delphi/400の一層の活用を推進していく予定である。

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