最近、弊社テクニカルサポート宛てに、
古いバージョンのDelphi/400をご利用のお客様から、
Windows 11などにおいて製品インストーラがエラーとなり起動できないという
お問合せをいただくことがございます。
今回はそれらのエラーが発生した場合に、
インストールやアンインストールを正しく実施するための
トラブルシューティングを紹介します。
古いプログラムの互換性エラー
対象バージョン:V5・V6・V7・V2005
V2005までのインストーラはInstallShieldによる
16ビットアプリケーションとして作成されています。

2025年7月に公開されたWindows 11 24H2のアップデート(KB5062553 OSビルド 26100.4652)から
16ビットサポートが厳格にブロックされ、
今回のような16ビットInstallShieldランチャーが動作できなくなっています。
(※弊社調べでは、インストール済のPCからアンインストールする際には発生しないようです。)
![プログラム互換性アシスタント
このアプリはこのデバイスで実行できません
InstallShield 16-bit
この16ピットインストーラーはWindowsでは実行できません。インストーラーを実行可能なバージョンに置き換えるアプリが利用可能です。[詳細情報]をクリックしてダウンロードしてください。](https://i0.wp.com/www.migaro.co.jp/tips/wp-content/uploads/2025/07/701.png?resize=586%2C269&ssl=1)
このエラーが発生した際の解決手順は以下の通りです。(下記1~3の順に実行)
1.
ダイアログ内の『詳細情報』ボタンをクリックします。
2.
下図のようなMicrosoftのページが開くので、
その中にリンクのある『16 ビット InstallShield サポート パッケージ』を
ダウンロードして、インストールします。

3.
その後、Delphi/400のインストーラが起動できるかご確認ください。
この手順を実行してもうまくいかない場合は、弊社テクニカルサポートまでお問い合わせ下さい。

UACの保護エラー
対象バージョン:XE3・XE5
2024年以降、一部の古いインストーラで、
起動時に下図のようなエラーが発生する報告を頂いております。

※こちらはWin10でも発生報告あり
こちらもインストーラのリリースから10年以上が経過しており
ブロックに引っ掛かる何らかの要素があるものと思われます。
こちらは下記1・2のいずれかの方法で改善可能です。
(UACを一時的に無効にしても、このブロックは回避できません。)
1.管理者権限で起動したコマンドプロンプトから実行
スタートメニューなどからコマンドプロンプトを管理者権限で実行し、
そこでインストーラのパスを入力、実行するとブロックされずに起動できます。


(SETUP.EXEのフルパスをセット)
インストーラのパスは、エクスプローラ上で
・Win11では対象のSETUP.EXEを右クリック
・Win10では対象のSETUP.EXEをShift+右クリック
してメニューから「パスのコピー」を選択すれば、
わざわざ手入力しなくてもクリップボードにコピー可能です。
将来的には次の『2.最新インストーラの取得』が推奨ですが、
現在既にインストールされているDelphi/400(XE3またはXE5)を
アンインストールする際には、この手順が必要となります。
(コントロールパネル等からアンインストールしようとしても同様にブロックされるため)
(インストーラ起動後に表示されるメニューから「削除」を選択してアンインストール)
2.最新インストーラの取得
弊社HPのメンテナンスプログラム専用ページより、
最新のインストーラを取得して頂くことでブロックを回避可能です。
(※メンテナンスご契約時のIDとパスワードが必要になります。)