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Valence GitHub連携機能を導入する方法

Valence6.3ではAppBuilderの更新履歴をgitHubと連携して管理できる機能が追加されました。
gitHubと連携するには、IBMi側にNode.jsとgitを導入する必要があります。
Tipsでは、gitを導入する手順とgitHubでの設定を説明致します。

IBMi側オープンソースの導入

ValenceのGitHub連携機能は、Node.jsとgitの導入が必要になります。
前回のTipsを参考にNode.jsを導入ください。

Node.jsの導入

・IBMiへNode.jsをインストールする方法
https://www.migaro.co.jp/tips/4951

gitの導入

GitHub連携ではIBMi側にgitの導入が必要です。
gitの導入は、前回Node.jsの導入と同様に、ACSの「オープンソースパッケージ管理」から導入可能です。

オープンソースパッケージ管理

ACSのオープンソースパッケージ管理を選択します。
ログイン/パスワードを入力後、「使用可能なパッケージ」タブを選択してください。

オープンソースパッケージ管理からGitの導入

一覧の中から「git」を選択後、右下の「インストール」ボタンでインストールします。

オープンソースパッケージ管理からGitの導入②

Y/Nの選択画面が表示されますのでインストールの場合はYを入力します。

オープンソースパッケージ管理からGitの導入完了

リポジトリからプログラムがダウンロードされてインストールされました。

Git機能利用前にNode Serverの起動

ValenceでGitHub連携機能を使用する前にはNode Serverの起動が必要です。
初回使用時には、npmのinstallとpm2 PackeValenceでGitHub連携機能を使用する前にはNode Serverの起動が必要です。初回使用時には、npmのinstallとpm2オープンソースを導入します。

Node Server ディレクトリへ移動

Valenceのnodeディレクトリに移動します。
VALENCE6Tインスタンスで開発を行っている場合、通常IFSのパスは/valence-6tです。
IFSのパスはValenceの「インスタンス管理」アプリで確認が可能です。

VALENCEでNodeサーバーを起動する前にIFSを確認

Nodeのディレクトリは 「IFSパス」/nodeになります。
IBMiの画面からPASEを起動してディレクトリを移動してください。
 ※IBMi接続時にホストコードページを939に設定、PASE画面起動前にジョブのCCSIDを5035に変更ください。

IBM i 上で PASE(Portable Application Solutions Environment)を利用するための端末セッションを開始するコマンドです。

CALL QP2TERM

PASEの入力画面でディレクトリを移動します。

cd /valence-6t/node 

初回にnpmとpm2の導入

初回にnpmとpm2を導入します。
PASEでコマンドを入力します。

npm install

次にpm2を導入します。

 ※pm2 は Node.js アプリケーションを常駐化・管理するためのプロセスマネージャです。

npm install -g pm2

Nodeサーバーの起動

Nodeサーバーを起動します。

pm2を使用する場合

pm2 start app.js --name "valence-node" -i max

pm2を使用しない場合の起動方法

node app.js

以上でNodeサーバーが起動しました。

GitHub側の設定

GitHubでリポジトリを作成

GitHubの画面

GitHubにリポジトリを作成します。
GitHubにサインインしてください。
 ※アカウントをお持ちでない場合は新規にアカウント登録してください。

GitHubでリポジトリの作成

画面右上の+アイコンをクリックして「New repository」を選択します。

GitHubの画面でリポジトリの作成設定画面

リポジトリの詳細を設定します。

・Repository name: リポジトリ名を入力
・Description: (オプション)リポジトリの説明を入力
・public /private: 公開/非公開を選択
その他、READMEやgitignore,ライセンスの選択が可能です。

設定後、右下の「Create repository」ボタンをクリックするとリポジトリが作成されます。

GitHubのリポジトリ管理画面

リポジトリのURLは「Repositories」のリポジトリ一覧から「作成したリポジトリ」を選択します。

GitHubでリポジトリのURL確認

リポジトリのURLが確認できます。

アクセストークンの作成

GitHubでアクセストークンを作成

作成したリポジトリにアクセスするため、アクセストークンを作成します。
GitHubのプロフィールアイコンをクリックして表示されるメニューから「Settings」を選択します。
次に、表示される画面の左側メニューにある「Developer settings」を選択します。

GitHubでアクセストークンのClassicを選択

左側のメニューから「Personal access tokens」 > 「Tokens (classic)」を選択します。

GitHubでアクセストークンの設定やアクセス権を設定

右上の「Generate new token」を選択して「Generate new token (classic)」を選択します。
アクセストークンの作成画面が表示されます。
以下を設定してください。

・「Note」:トークンの説明を入力
・「Expiration」: トークン期限の設定
・「Select scopes」: アクセス権の設定 (repoにチェックを設定)

設定後、下部の「Generate token」ボタンをクリックするとトークンが作成されます。

GitHubでアクセストークンの取得

トークンの生成後、トークンのコードが表示されます。
トークンは再度表示されないため、コピーして保存してください。

NAB チェックアウトマネージャー アプリのGit設定

Valenceの画面でNABチェックアウトマネージャーを起動

Valenceインスタンスに接続後、「NAB チェックアウトマネージャー」アプリケーションを開きます。

Valenceの画面でNABチェックアウトマネージャーで追加ボタンを選択

左側のメニューから「Gitユーザー」を選択後、「Add」ボタンでGitユーザーを追加します。

Valenceの画面でNABチェックアウトマネージャーでGitユーザーを追加

追加の画面では以下を設定します。

・Valence User : Valenceユーザープロファイルを選択
・Git Username : Gitのユーザー名を入力
・Git Email : Gitに登録したメールアドレスを入力
・Git Token : 作成したアクセストークンを入力

「追加」ボタンをクリックすると、ユーザーが登録されます。
AppBuilderチェックアウトマネージャーでは、Gitユーザーの登録/編集/削除が行えます。

Valenceポータル管理でGitリポジトリを構成

GitHubとの同期とバージョン管理を有効にするには、GitリポジトリをValenceインスタンスにリンクさせます。

Valenceのポータル画面でGitリポジトリを構成

「ポータル管理」> 「設定」を選択してください。

Valenceのポータル画面でGitリポジトリを構成、Gitの設定

Nitro App Builderセクションにある以下のGit設定を変更します。

・チェックアウト/チェックイン機能を有効にする : チェックを設定
・Gitを有効にする : チェックを設定
・GitリポジトリURL : リポジトリのURLを入力

設定後、「SAVE」ボタンで保存します。
保存すると同期のダイアログが表示されます。

ValenceのGit同期画面

Gitユーザー 、トークンを入力後「同期」ボタンで同期処理を実行してください。
以上で、ValenceでGitHub連携を行う準備は完了です。
次回以降のTipsでApp BuilderでGitHub連携を使用する方法をご紹介します。