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IBM i を中心としたシステム連携でビジネスに付加価値を!

IBM i ご利用企業でも、オープンシステムやクラウドサービスを組み合わて利用することが一般的となり、IBM iと他のシステムとの間でデータを受け渡す「連携」の重要性が高まっています。近年では、「API連携」というキーワードも頻繁に目にするようになりました。

IBM i の開発ツール「Delphi/400」は、もともとIBM i と他システムの「連携」を得意としており、当社では「API連携」という言葉が注目を集める以前から、事例のご紹介や技術情報の発信に取り組んできました。本コラムでは、Delphi/400の「連携」機能により、業務を効率化する方法についてご紹介します。

目次
1.「連携」がDelphi/400の基本機能
2. 業務の効率化に役立つ様々な連携機能
3. さいごに

1. 「連携」がDelphi/400の基本機能

Delphi/400は、コンポーネントによるビジュアル開発手法で、ソフトウェア開発をスムーズにします。1995年に初めてリリースされたDelphi 1から、データベースとの連携機能が提供されていました。

以下の構成図では、Delphi/400がIBM iを中心にしながら、さまざまなデータベースとシームレスに連携できることを示しています。この仕組みは当初から全く変わっていません。


Delphi/400システム構成図

その後マルチデバイス開発ツールに進化したDelphiでは連携機能が大きく拡張され、データベースはもちろん、クラウドやRESTサービス、さらにはデバイスとの連携も可能になっています。IBM i と外部システムを統合するアプリケーション開発が得意なことが、「API連携」が脚光を浴びる以前から続く、Delphi/400の大きな特徴です。


2. 業務の効率化に役立つ様々な連携機能

Delphi/400は、各種データベース接続だけでなく、さまざまな連携機能を効率的に開発できます。ここでは、当社ウェブサイトで公開中の「テクニカルレポート」・「テクニカルセミナー」の資料を参考に、各連携機能の概要と活用方法をご紹介します。

(a)COMを使ったアプリケーション連携

Delphi/400で作成したIBM i DB接続用の「COMオブジェクト」を別のアプリケーションから呼び出して利用できます。
例えばExcelのマクロにCOMオブジェクトを組み込み、入力した得意先コードに対応する得意先の詳細情報を表示、等の機能をExcelに追加できます。

関連資料 連携で広がるDelphi/400活用術 (2008年 テクニカルレポート)

b)Webサービスの利用(REST)

RESTとは、プログラムからURLにアクセスすると情報がXMLなどで返される仕組みです。Delphiには、XMLをスキーマ化して扱いやすくする機能も備わっています。
例えば、郵便番号を指定して住所情報を取得するWebサービスなどが利用できます。

関連資料 
 Delphi/400を使用したWebサービスアプリケーション   (2009年 テクニカルレポート) 
 Webサービスを利用して機能UP!既存機能に住所検索を追加(2011年 テクニカルレポート)

c)IoT機器との接続

BluetoothやBeacon対応機器との接続用コンポーネントを使って、簡単にIoT対応アプリを開発できます。
例えば、モバイルアプリにIoT連携機能を組み込んで、工場や倉庫など特定の場所に近づいたときに自動的にアクションを起こすような活用が可能です。

関連資料 Beacon技術によるIoT活用の第一歩(2016年 テクニカルレポート)

d)AI連携

APIで利用できるAIサービスと連携して、質問にAIが回答を返すチャットボットアプリなどを開発できます。
Delphi/400のRESTおよびJSON解析コンポーネントにより、効率的な開発が可能です。
自動翻訳や問い合わせアシスタントなど、さまざまな活用が考えられます。

関連資料 IBM Watson AI と連携!Delphi/400からのAPI呼び出しと実装テクニック(2018年テクニカルセミナー)

e)クラウドサービス連携

オプションの「Enterprise Connectors」を使用すると、クラウドサービス毎のAPIを通さずにDelphi標準のFireDACにより各サービスへのアクセスが可能になります。
利用可能なクラウドサービスには、Salesforce.com、SAP、AWS、Office 365、kintoneなどが含まれます。

関連資料 Enterprise Connectorsを活用したクラウドサービスとIBM iとの連携(2019年テクニカルセミナー) 


3. さいごに

本コラムではさまざまな種類の連携についてご紹介しました。これらの連携には共通する特徴があります。それは、IBM iを中心としたDelphi/400アプリに他のシステムの情報を集約できるということです。これは、IBM iのモダナイゼーションによりUIの表現力が向上することで可能になります。

一方で、IBM iのデータを外部システムに送って分析したり、AccessやExcelでの入力データをIBM iにアップロードするような既存のインターフェースは、IBM iのGUI化やWeb化により不要になるかもしれません。

Delphi/400を使ったIBM i 中心のシステム連携により、新たな業務改善と既存システムのコスト削減が可能となります。ぜひ開発ツールを活かしたIBM i 連携をご検討ください。

【関連ページ】
Delphi/400の詳細は、Delphi/400製品ページをご覧ください。
また、製品紹介の無料オンラインセミナーを毎月開催しています。ぜひご参加をご検討ください